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2010年
製麦施設に沢の水を給水する

2011年3月、伏流水の湧き水も切り替えて使用できるよう計画変更

 取水 2010年5月29日
 町道を横切って配管を埋設 2010年6月20日
 難工事区間 2010年6月下旬〜7月上旬
 2系統の給水配管工事が完了 2011年3月、伏流水の湧き水も切り替えて使用できるよう計画変更

取水 2010年5月29日
 今日は雨もよう。どんよりした一日。今日からの給水工事は取水口の再生からはじめる。沢の水位がさがった。というより、水の流れで沢底が削れたのだろう。水位よりも取水口の方が30センチも高くなってしまったので、40φのパイプを8m延長した。


 取水口よりおよそ30m下流に「泥抜き」を発見。およそ15年ぶりに水が通るか。どきどきわくわく。思いのほか、容易に通った。感激。


 さらに200m下流に発見した点検のためのチーズと栓。ここも思いのほか容易に通った。ふたたび感激。雨が強くなってきた。きょうはこれくらいにして残りは、後日の楽しみ。


町道を横切って配管を埋設 2010年6月20日〜
この点検栓は取水口よりおよそ500m下流。施設予定地より150mほど上流となる。今ではこの位置まで水が通るようになった。5月下旬より、ときどき水の通りをチェックしている。しかしこれでは水量がたよりないので6月23日、取水口をさらに上流の急流15mほど登った位置まで延長する工事をおなった。どれほどの水量になるかは後の楽しみ。なにしろ24時間、かけ流しである。


 <この工事では、ここより町道を横切らせて、新たに管径の太い配管を埋設する。崖下の配管より町道までの高さが1mほどもある。まさか町道を1mも掘り下げられない。ここを、水流が途絶えないよう、逆勾配にならないよう、どれほどスムーズに配管できるか。水流に異常な抵抗あれば、土や砂などが詰まる。ここは手抜きができない。


町道を斜めに横切るため、この部分の配管長は10mもある。梅雨の真最中、小雨が降るなか、土が軟らかく、この工事に都合がよい。この「町道を斜めに横切る」工事をはじめて終えるまで、ここを通行したものは拙宅で飼っている山犬2匹と彼らより1才上の姉1匹の散歩だけだった。


難工事区間 2010年6月下旬〜7月上旬
 難工事の配管区間、30m。ガレキに篠竹の根が絡む。1日に4mから6mほどずつ掘り埋設してきた。


7月6日、難工事区間を終えた。我ながらよく頑張った。この時点ですでにそう思う。続けて、ひらけた平坦な区間の工事に入った。すでに埋設してある細い配管が手前に見える。たいへん細く埋設が浅い。これは隣家で庭の池に給水する目的で敷設されたのだが、およそ10年ほど前、ここより100mほど上流点前後を原木伐採業者のキャタピラ重機が寸断したままになっている。この配管はこのままにして、新規の配管はこの下10cmに埋設する。


2011年3月31日 2系統の給水配管工事が完了
 製麦施設への2系統の給水配管工事が完了した。写真左は施設目前の配管工事。雑木の根と岩盤が工事を停滞させた。写真右は3月31日の午後、配管を完了して給水試験。25φのパイプから沢の冷水がふんだんに湧き出た。この水を24時間かけ流して使える。大自然からの贈りものである。震災で被災されている方々にはたいへん申しわけないが、こんな贅沢をしてよいのかと思うほど幸せな気分。
 当初の計画では沢の冷水だけを取水するつもりだった。が、冬場は水温が低すぎるので、伏流水の湧き水も切り替えて使用できるように接続してバルブを設置した。伏流水の湧き水は年間を通して13℃ほどで一定しているから製麦に都合がよい。ただし落差が2m程なので水圧が低いのが難点。沢の冷水は落差5mほどあるから力がある。この力を利用して湧き水の水圧を上げる原始的で簡素な方法があるだろうか。

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