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2010年
作業小屋建設


 予定地に隣接のクヌギ伐採 2010年2月中旬
 精鋭隊の応援 2010年3月16日
 予定地の整地 2010年4月21日
 骨組み材(製材所の端材)到着 2010年6月25日
 束石を埋めたが、掘っ立てがよいか 2010年7月6日
 柱材 梁 垂木 7月26日〜
 野地板はり 8月15日
 屋根の下葺き、桟木の取り付け 8月24日
 屋根の表面材取り付け中 8月31日
 屋根工事終了 9月14日

予定地に隣接のクヌギ伐採 2010年2月中旬
 予定地に隣接してかぶさっているクヌギ大木を伐採する。今年伐採するのは左の4本。どれもが明るい空間を求めて、町道側や予定地/農機具小屋側に傾斜している。倒したい方向とは逆の、町道側や予定地側に張っていた太い枝のカットや直径15センチ以下の幼木の伐採など、大木4本の伐採準備は1月中旬ころから少しずつ始めていた。
 昨日は4月中旬の気候だったのに、耕作放棄の谷津田にはまだ雪が残る。農具小屋の屋根には、あらかじめカットした直径15センチほどの太い枝の先端がひかかったため、薪を収納している小屋が45度傾いてしまっている。


根元に転がっているのは直径10〜15センチほどの幼木丸太。
 

 今年は予定地に隣接してかぶさっていたクヌギ大木4本だけの伐採。町道にのしかかっている5本は来年に繰り越し、カットと運搬もこれからの作業。


精鋭隊の応援 2010年3月16日
 田舎スイッチの取材を兼ねて、種まき大作戦の事務局長さんはじめ精鋭隊が製麦施設構築の応援に来てくれた。
 精鋭部隊の車の屋根に積んでいる竹は、あのイベントの際にも使っているテントの支柱。これを山積みして到着。


 おかげでこんなに綺麗になった予定地。


予定地の整地 2010年4月21日
 精麦施設予定地を整地。燃料用の薪をうず高く積んでおいた場所。薪の破片や虫の糞などが表土を肥やしていた。育苗培養土として活用するためにこの表土を運搬するとともに予定地を整地した。


カラハナソウ、和製ホップ、野生ホップ 2010年5月15日
 製麦施設予定地の西斜面に繁殖したカラハナソウは和製ホップであり、野生のホップでもある。これまでクヌギの大木が光を遮っていたが、今年から陽の光をたっぷり受ける。元気に蔓を伸ばして、大きな毬花をたくさんつけるだろう。うまくゆけば、今年の秋には野生ホップをつかった地ビールが誕生する。
 【左】野生ホップの根周辺にクヌギ丸太がのしかかっている。これ以上放置しておけないので、ひとまず丸太をわきによけて、蔓を整理する。そして【右】山から長い篠竹を切り出して、蔓を誘引する棚をつくった。
 

骨組み材(製材所の端材)到着 2010年6月25日
 近隣の製材所からでた端材を運搬していただいた。ユニック付きの4トン車1台分。


 杉の皮を屋根材に、肉の部分を骨組みに利用する算段だったので、杉の端材が欲しかったのだが、今期は杉の製材を終えたという。そこで、今回運搬していただいたのはほとんどが米松。皮がない。まあ、骨組みの建築には都合がよい。このため、杉皮による屋根葺き工事は来期に持ち越しとなる。


束石を埋めたが、掘っ立てがよいか 2010年7月6日
 コンクリート束石を4ヶ所に埋めた。が、柱を直接埋めるかどうか。水糸、曲尺、水準器をつかって水平や直角を出して埋設位置と穴の深さを確認したものの傾斜地なので結果として「いいかげん」でいいことになった。つまり高さの基準に、土地の傾斜を受け入れるのか、地球の重力を基準とするのか。それに4ヶ所を結んだ形状が、きれいな長方形がよいか、歪んでも平行四辺形ならよいか、台形になるかだが、「どうでもよい」とした。地形になじんで柱を立てる。ゆがんだ掘っ建て小屋は、風情がある。


2010年7月26日〜 柱材 梁 垂木
 7月26日。柱材を加工。地面に接している形状の端材、そのままでは端が邪魔になるので、上に載っている板材のように加工する。


 8月1日。一ヶ月前、4箇所に埋めたコンクリート束石は堀りとって、4本の柱を掘っ立てた。文字通り「掘っ立て小屋」になる。酷暑のなか、作業は緩慢。


 8月2日。東西の梁2本を取付。端材の特徴、個性がでるよう工夫してはいる。
 

 8月3日。南北の梁を取付た。


 8月4日。垂木工事。図面なし。思いつきでつくる。ここにある材料でつくる。とはいえ、なんとなく、完成時の外観が想像できる。これからの工事は、足場を組まないと、能率が悪いし、とくに屋根工事は危険。手抜きは事故のもとである。
 

2010年8月12日 野地板はり
 野地板をはり始めて一週間。こんな小屋の野地板。材料がそろっていれば一日仕事ではないか。雨もようだから、しかたないとしても、端材を活用しての作業だから手がかかるのは承知のうえだ。


 8月15日。8割方、野地板を貼った。簡易だが、足場も組んだ。


 野地板はりのあいまに、屋根材をカットした。目測の見積もりでは十分とみえたが、とても足りない。どうするか。
 ところで、この屋根材。どういうふうに葺くか。繊維方向を上下に、木立のままに、つまり縦に葺くか。繊維方向を左右に、つまり横に寝かせて葺くか。いまだに決めかねている。常識では縦。縦なら、雨水が自然に流れる。しかし、この材料で、雨水が自然に流れるだろうか。否。表面がゴソゴソしているので、それはない。非常識の屋根材だ。非常識に、横に葺こうか。おもしろい小屋ができる。


8月24日 屋根の下葺き、桟木の取り付け
 屋根の下葺きには防水シートを張った。アスファルト養生シートだ。耐久性はいかほどか。普通なら、このシートの上に桟木(さんぎ)をに水平に取り付けて瓦を載せる。しかし、この屋根は表面材の性質から、雨水の多くがシート上を流れるので、桟木を水平に取り付けたら、桟木に雨水が停滞する。そこで、下葺きシートの上に縦方向の桟木(いわゆる垂木)を取り付けて、その上に水平の桟木を取り付ける。



 和瓦は一般に引掛葺き(ひっかけぶき)という方法で施工する。水平に取り付けた桟木に瓦の爪を引っ掛ける。釘や針金で固定するのは端部だけだ。しかし、我流のこの屋根材は引っ掛ける爪を加工してないし、和瓦と比較するとたいへん軽量。ひとつひとつを釘で桟木に固定しなければならない。


2010年8月31日 屋根の表面材取り付け中
 暑い。今年の夏は暑い。「夏は暑いのがいい」とか「汗をかくと気持ちがいい」などといえないほど酷暑日が連日続く。そんななかでの屋根工事である。さて、材料が足りない。まぁ、こうすればいいか。暑いなか、それなりの考えがまとまる。
 1.重ね合わせを少なくする。
 2.ぐし(棟)をトタンで葺く。
 3.ぐしの面積を広くとる。
 ということで、木製の表面材(松の皮部分)を葺いたのがこれらの写真。うーん。これでは大部分の雨は下地の防水シートを流れる。「プロ向け」と書いてある防水シートなのだから耐久性は大丈夫なのか。東側に「ぐし」として葺くトタンの長さは70cm。西側は1mにもなる。さて、完成時の外観はどうなるか、期待。
 

2010年9月14日 屋根工事終了
 頂上部すなわちぐし(棟)をトタンで葺き、その面積を広くとる、と決めていた。そこで、屋根の表面材や構造材と同系色のトタンを、自給農場のあっちこちからかき集めたり、自宅のまわりの軒から外したりして必要量をそろえた。もともと古いトタンをいろいろな用途に再利用してきた代物。洗浄後、歪を矯正して、穴をふさぐ板金作業をやった。


 いくども掲載している写真にみえるかも知れないが、施工者本人にしてみると、たいへんな進捗状況である。とにかく、屋根工事が終了した。
 右にみえる緑の湾曲したトタンは、既存の小屋との連結屋根。


 柱を補強した。それが一石二鳥。町道側からみる施設が一見、立派になり、それでいて大自然に溶けこんでいる。



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