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2011年
麦秋期の自給農場

ライ麦を脱穀して、ふるいで選別、そして天日乾燥 6月24日
 今日も猛暑。熊谷では39.8℃を記録したという。連日のこの暑さで食欲減退。無理せず、昨日東屋に積んだままにしておいた麦だけの脱穀で農場での作業を終えた。それでも一袋あった。今年は豊作。
 ゴミ混じりの穀粒を山沿いの庭に持ち帰ってただちに、ふるいで選別して、おてんとうさまが出ているうちに天日乾燥させた。短時間の天日乾燥。暗くなるまで干しておくか。明日(25日)、明後日(26日)は雨が降るかもしれない。両日共に2代目が宇都宮に出張するので当方どもが工房に缶詰になる。ライ麦は、今夜中にガレージの屋根裏に広げておくか。
 ガレージの屋根裏もギャングの遊び場。ここでも彼らに番兵の役を期待。ただし、屋根材は直射日光がはいる透明の波板。暑くて夏場の日中はあまり近寄らない。まあ、そんなときは他の動物も近寄るまい。

ライ麦の刈り取り四日目 6月23日
 ライ麦の刈り取り、ハサ掛け作業に4日間費やした。ただし今日刈り取った分は明日、脱穀の予定なので東屋内に積んだままになっている(左)。作業開始日から天候に恵まれて暑かった。というより、この季節特有の蒸し暑さ。にわか百姓のこと。炎天下、連日、朝から晩までこうした作業が持続できない。じつのところ、3日間で限界に達していた。だいたい、この程度の面積の刈り取りに、4日間もかかるなどとんでもない。莢が長いため束がバインダーから離れないから一束ごとに運行をとめて引き離すとか、一列ごとに赤くローバを刈り取っているなどの言い訳もあるにはあるが正直なところ、午前中は別の楽しい趣味を割り込ませているのもその理由。それはジャンクチェンソーの再生である。1987年製STIHL024AV。愛車の軽トラ(平成元年登録)よりも古い。
 

ライ麦の刈り取り三日目 6月22日
 昨日の昼頃から晴れ間が続いている。夕べは天の川がきれいに見えた。夏至の今日は朝から暑い。好天のおかげでライ麦の莢が乾燥して軽くなった。運搬やハサ掛け作業が楽だ。今期は東屋の左右にハサ掛けした(写真右。手前の支柱は収穫を終えたエンドウの畝2列)。
 今日、刈り取る畝からはアカクローバがとくに多い。よく育っている。いいかげんな前処理だけで、束ねてからハサ掛け前に抜き取るのではたいへん(左)。麦を刈り取る前に、一列ごとに次列のアカクローバを、きちんと刈っておくのがよい。いかなるものも、前処理をきちんとやっておくことが大事、と再認識。
 

早朝の第二農場 不動橋南(6月22日)
・トウモロコシとウリ類
 夏至の朝。4時半。第二農場の日の出は早い。
 トウモロコシと昆作しているズッキーニやキュウリ。ウリ類はまだ「はしり」。この時期のみのりは小さいうちにいただいてしまうのがよい、と思い込んでいる。木を充実させる。
 そうでなくとも、市販物のような大きくてきれいなモノが採れるわけではないのだが。第一果はそれ以上に形がわるい。知り合いにもさしあげられないほど小さく不恰好。一見、まずそうなのだが、とんでもない。風味は絶品である。こんな旨いものがくえるのは汗水たらす百姓ならではの特権。
 左=緑色と黄色のズッキーニ。トウモロコシのメス穂にピンクと黄色がある。 中=ごぼう。 右=韓国ズッキーニ。
   

・第二弾のトウモロコシ。3列。苗を育て、タマネギ畝跡に植付けた。

・ナスやトマトの足元で蔓を伸ばしはじめた固定種のスイカ。

・どじょうインゲン。まもなく収穫期。

ライ麦の刈り取り二日目 6月21日
 朝は雨模様。昼ころから晴れてきた。今日はライ麦の刈り取り二日目。蒸し暑い。着ているもの、ムギワラ帽子も接触する部分が汗でぐっしょりだ。麦を収穫する季節はだいたいこういう気候のはずだったなぁ。などと懐かしさを感じる。ノギが汗肌にくっついてチクチクする。麦の収穫期ならではのなんともいえないこの感触。
 莢が長いから結束した束がバインダーから離れない。ひと束ひと束、束ねるたびにバインダーから引き離す作業がはいる。今日は半分、11列刈り取った。これをハサ掛けしたら夕刻になったので作業終了。
 今年もライ麦が豊作。穂がずっしり重い。アカクローバの昆作効果だろう。ライ麦跡にはアワ、キビ、アマランサスを蒔く。
   

ライ麦の刈り取り、ライ麦畑のアカクローバー 6月20日
 ライ麦の刈り取りを始めた。楽だから安易に動力機械を使う。バインダーの活用である。ジャンク屋さんから譲っていただいて修理した。バインダーは刈り取って、自動で束ねる。7割ほどはうまく束ねる。自給農場は雑草、下草が多いから結束部に草と土がジャムって、結束機構がうまく機能できないのだろうと思っている。
 アカクローバも大きく育った。50〜60cm。もっと長いのもある。麦莢を活用したいのでこれはまずい。アカクローバは多量の水分を含んでいるから、そのままでは麦莢とともにカビが生えて腐ってしまう。ハサ掛けの前にアカクローバを抜き取る作業が入る。麦を刈り取る前に、一列ごとに次列のアカクローバをを刈っておくのがいいかな。麦莢を活用しないのなら問題ないはず。しかし、先達は、クローバーは春に蒔くという。ここではそれを無視して宿根を残したのだ。

麦莢、梅雨 6月20日
 一週間前、千歯こきもどきで扱いた後、晴れ間がのぞけばその都度天日干しをおこない、そうでないときは東屋にとりこんで乾してきた。今日は5日ぶりに晴れ間が長時間広がりそうなので再度天日干しをおこなった。
 うーん、重い。湿っている。内側に黒いカビが生えてきてしまった。内と外をひっくり返して干しましょう。干しはじめたら、にわか雨。たいした雨でもない。それにしてもよく降るなぁ。今年は梅雨入りが早かったし、6月だというのに梅雨後半のような長雨だ。
 おかげで沢の水は豊か。自給農場周辺では先日、環境保護や食の自給活動を休日にとりくんでおられる都内の会社の方々が田植えをやっていたし、明日にも小川高校定時制の生徒さん達による古代米の田植えがはじまる。

麦莢をこく 6月13日、14日
・雑草と共に束ねられた麦莢
 茅葺の下地に活用する麦莢。刈り取ったのが8日。生の雑草とともに束ねてから、すでに5日経過している。紐を解くと中は湿っていた。雑草は腐り始めているものの、麦莢は大丈夫だ。晴れ間がのぞきそうな今日と明日で作業を終えよう。

・千歯こきもどき
 5寸釘を刺しただけの単純な千歯こきもどき。ススキ用につくったから、歯の隙間が広い。この「もどき」の向こうに5本爪のホークを立てた。

・雑草を除去した麦莢
 麦莢は湿っている。梅雨の真っ最中だ。晴れ間がのぞいたら外に広げて天日乾燥。そうでない日は東屋のなかで乾燥させるか。

桑の実 6月12日
 桑は町道沿い、農道沿い、沢沿いなどに沢山ある。道路沿いに桑の木があると、この季節はその木の下に実が落ちて道路が紫色になる。
 今年は桑の実も豊作。野生からのおすそ分けをたくさんいただいて、桑の実ジャムを作りましょう。それにしても、鳥が食べた形跡がない。野鳥たちはどうしたのだろうか。

河川敷の梅 6月18日
 ブンゴウメ。ソメイヨシノにそっくりな花を楽しんだうえに大実の果実も楽しめる、豊後梅。これも今年は豊作。

雨にあたって倒れるライ麦 6月15日
 穀粒を噛んだら乳液がでる。まだ収穫期ではない。だが、雨にあたれば倒壊する季節である。まあ、たくさん実ったがために穂が重すぎて倒れたと思えば、いい話ではないか。

ビックリグミ 6月15日
 ビックリするほど大きいからそういうらしい。ここまで熟せば甘い。例年なら、ここまで熟す前に野鳥が食べてしまうので人間が食べるのは数個。それもあっちこち突っついた跡が残った実なのだが。これだけきれいな実が得られたのは、野鳥の様子が違うからだ。

第三農場 兔平(6月18日)
・トウモロコシとレタス類
 固定種のスイートコーン。種をとるつもりなので最奥の農場に作付けた。
 知っていますか。市販の慣行栽培のスイートコーンは種ができない。スイートコーンは若い実を食べる。市販の慣行栽培のスイートコーンは、そのまま畑に置くと熟さず、実が萎れてしまう。私は気持ち悪いから以来、栽培しない。多少甘みが薄くとも健康的な食が望ましいではないか。
 レタス類。コスレタスやリーフレタスの間にスイートコーン。レタス類はこの雨でかなり痛んできている。春から初夏にかけてのレタス類は収穫期が短い。

・ニンジン
 まだ小さいが、この時期のニンジンは早めに食べ切るのがよい。細根が出てきており、すでに塔立ちしそうな雰囲気。

・ダイコン
 辛いダイコン。つきたての餅をこれで食べたら美味いだろうなぁ。醤油漬けもおいしい。ぬか漬けだっておいしい。

・アケビが着果
 農場の前を通る町道と沢を挟んだフェンスに絡んでいる。腰ほどの高さである。ここの剪定や刈払いの管理は私がやっている。こんな低いところにアケビが生るのは珍しい。たしかに、農場や町道の位置から見ると低いのだが。沢から見れば7mほどもあるから、かなり高い位置ではある。立場を変えてみればこんなに違うものなのだなぁ。

・サツマイモの苗
 そろそろ苗取りできそうだ。今年は3種類のイモを植えた。早生の紅東と晩生の紫芋系を2種。
 サツマイモはイノシシの好物。イノシシに見つかってしまったら大変。安易な対策では通じない。イノシシに見つからないよう、イノシシの通らないところにこっそり植えるのが自然で簡単な最良の対策だと、私はこれまでの経験で学んだ。

・製麦施設手前にキクイモが育つ
 こんなところにキクイモを植えた覚えがないのに。というようなところで旺盛に育ち、土壌を肥沃に改善してくれる植物である。それどころか食べても旨い。なんと素晴らしい植物なのだろう。
 ただし、すでに肥沃なところでこれが繁殖したらどうなるのか、私は知らない。イモの切れっ端でも立派にそだって大量のイモを生産してくれるほどに生育旺盛なのだ。

・生育中のブルーベリー
 当初、キクイモ同様に「なんと素晴らしい果物なのだろう」と思っていた。この地で栽培、収穫をはじめて数年間はそう思っていた。いまでもそう思わないでもないけれども。
 なにしろ放任自然で果実を収穫しさえすれば、来年も確実にたくさんのおいしい天然自然の果実が約束されていた。しかし、そのうち野生動物がその存在を知った点と、枝の密生が問題を引き起こすようになった点であった。
 今この地は人工自然になっている。実が熟せば動物避けネットを張るし、枝が混み合えば剪定をする。それだけのことをすれば、今年も来年も確実にたくさんのおいしい人工自然の果実が約束される。やはり、ブルーベリーは素晴らしい果物だ。

・ツルを伸ばし始めたニガウリ
 真夏の作物、ニガウリ。毎年ここでニガウリを栽培する。よく採れる。その代わり、ここには毎年、秋から春にかけて、落ち葉や刈り払った野草を山と積む。麦芽粕を入れることもある。やさしい養分を蓄えた畑になっているから、ニガウリは盛夏から霜が降りる頃まで長期間収穫できる。

タマネギの収穫 6月14日、15日
・タマネギの畝
 草に覆われている。右にジャガイモの畝が2列。ジャガイモもかなり草に覆われているなぁ。でも、葉が見えるのだからタマネギほどでもありません。

・草を退けると黄タマネギが現れる
 今年は去年よりも少し大きいのがあるではないか。それにしても石が目立つ。
 

・赤タマネギが現れる
 こちらの畝も草を避ければ赤タマネギが現れた。

・赤タマネギの収穫物
 一輪車に五分目か。これでは1年分あるはずがない。ま、上出来か。これは保存性がいいわけでもないんだから。当面はこれで間に合うでしょう。


六条大麦の天日乾し 6月10日昼
 晴れ間がのぞいた。脱穀後選別を終えた穀類は通常こうやって天日乾しをおこなう。
 こうした物干しは猫の格好の昼寝場所になる。ただし都合のいいことに、猫は番兵の役も担っている。ハトがやってくるのは、いつもこの物干しを片付けた後である。ハトはこぼれた穀粒をついばむ。

ゴミを除去した六条大麦 6月10日早朝
 脱芒機から排出されてきた穀粒。見事にゴミが除去された。およそ60kgの選別に1時間。まあまあ妥協できる範囲の手間。手作業だったら大変な手間を費やす。

六条大麦の選別 6月10日早朝
 脱芒機にかけて選別をおこなう。脱穀後の穀類を脱芒機で選別するのは初めての経験である。
 脱穀機は低速で運転している。低速で運転するからには、このように長いノギがついていたり、長い茎が混じるのを承知している。これを脱芒機に通す際は、少しずつホッパーに投入しなければならないのも承知している。ホッパーに沢山投入すると、長いノギや長い茎が詰まってしまうからだ。だけど、このホッパー。改造の余地があるなぁ。

脱穀後の六条大麦 6月9日
 ノギや茎ばかりでなく少しだけ穂も混ざる。とはいえ、足踏み式脱穀機に比べれば、はるかにきれいに脱穀する。

六条大麦の脱穀 6月8日
 この脱穀機は動力をつかうのだが。穂をたたき穀粒を落として風選するだけの単純な機構なので愛着がある。あっちこち腐ってきているものの、きちっと機能している。修理しつつ今後も活用していきたい。
 この脱穀機は茅葺の東屋に置いてあり、移動しない。脱穀機があっちこち痛んでくるのは年代物それなりというのも一つの言い訳になるにしても、なにより東屋が雨漏りするとなれば大いに問題だ。なんとかしなければ・・・

六条大麦の周辺、東屋 6月8日
 東屋の北面。今年の春、この面だけにススキを載せて、さらに先日60cmほどにカットしたススキを刺した。結果、立派な草屋根に見えるではないか。残り3面ある。1年に1面とするとあと3年で全面がこのようになるはずだが。その間にこの北面が腐ってきてしまうだろうか。いや、今回の材料はススキだから10年間くらい持つのではないか。

六条大麦 6月7日
 ほぼ9割方、穂首が湾曲した。収穫適期である。今期はハサ掛けをせず、このままで脱穀をおこなう。
 畑の隅は鎌で刈り取り、稲ワラで束ねる。大方はバインダーで刈り取って束ねる予定。ただし、麦の根元に草があるのでうまく束ねられないし、刃の周辺に草がジャムって土とともに固まってしまう。その塊を取り除いたり、結束紐のジャムリも取り除いたり、苦戦する。手刈りがいいか。バインダーをつかうのがいいか。悩むところである。

第一農場(不動橋北)

 5月27日、気象庁が関東甲信地方の梅雨入りを発表したそうだ。数日前まで雨が欲しいと思っていたのに、こう雨模様の日が続くとうっとうしい。今まさに麦秋。麦の収穫がこれからだというのに、こんなに早く梅雨になっては困る。26日から4日間降っていた雨が今日でやんだ。この後しばらく降らないよう祈る。

六条大麦 5月30日
 今年もスズメがこない。一昨年までは早稲の大麦はスズメと折半して分け合ったものだ。どうしたのか。
 実は穀類だけでなく、今年はサクランボにも異変が起きた。熟して甘くなった美味しいサクランボを鳥たちがほとんど食べなかったのだ。


ライ麦 5月23日
 しなやかで長い茎。そよ風に揺れる、この時期のライ麦が最も美しい。


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