麦雑穀工房マイクロブルワリー
   原料生産 過去のトピックス

2013年7月〜12月
・門松づくり
・寒さにめげない作物たち
・製麦開始
・大豆の脱穀選別
・麦畑にアカクローバ追播
・大豆の収穫/乾燥/脱穀
・いろづきはじめた柑橘類
・直轄農場の麦まき
・雑穀類の唐箕選
・やまぎわの自然から---
・麦類の受付と発送を終了
・アワ/キビ/---選別
・土と平和の祭典2013 ・アマランサス収穫
・ヒマワリを脱穀調整
・アワ/キビ収穫
・台風一過
・ヒマワリ収穫
・アワ/キビ/---出穂
・猛暑の雑穀
・雑穀畝の草掻きを強攻
・雑穀類が発芽
・ライ麦/小麦の乾燥/調製
・ウリ類着果

2013年1月〜6月
・ピンコロ敷設
・種差しあげます受付終了
・直轄農場の麦を収穫
・ビーチャレ麦の収穫祭
・二条大麦と小麦の登熟状況
・麦の様子
・小麦とライ麦が開花中
・麦の収穫祭6月1日に決定
・直轄農場の麦畑
・茅葺工事
・今季最終ロットの製麦
・[東武東上線さんぽ]に掲載
・畑に侵入するクヌギの根
・彼岸の中日−桜が開花
・二条大麦が出穂
・この陽気
・直轄農場の麦畑
・冬眠を邪魔する作業
・麦踏みの一方で製麦作業
・稲藁を梳く
・ススキの莢を収穫

2012年7月〜12月
・自然力の雑穀類2012を掲載
・門松をつくる
・モグラの引越し作戦
・丹波黒脱穀/麦芽コロニー
・谷津の短日
・ビーチャレ麦踏み
・古民家の炊事場
・放射性物質の影響検査
・サツマイモと麦の二毛作
・大豆を脱穀
・アマランサスを脱穀
・製粉とふるい
・直轄農場の麦まき完了
・ゴマの脱穀と調製
・物置の雨漏り修理
・ネコジャラシを収穫
・保冷庫を拡張する
・猛暑日が続く
・ひと粒ひと粒
・ウリ類の着果まっさかり

2012年1月〜6月
・直轄農場の麦畑
・二条大麦を収穫
・二条大麦の生育状況
・野生−向夏の果実
・ビーチャレ麦の生育状況
・ビーチャレ麦の製麦が完了
・野生−4月花期の果実
・ビーチャレ麦芽の製麦
・放任栽培かなわぬエンドウ
・キャッパーの修理
・すばらしい育苗土をつくる
・おがわの雪
・今日のビーチャレ
・春の小川春の息吹
・薪割り機の修理
・火持ちのよいニセアカシア
・キューイとニガウリの棚
・電動工具の修理と整備

2011年10月〜12月
・製麦システム心臓部の部品
・石巻復興エール足がかり
・発芽装置に熱交換器と扉
農場周辺のどうぶつたち
・茅葺工事
・月刊酒文化12月号
・廃天ぷら油に適応させる
自然力の雑穀類2011
・石巻大麦、製麦が完了
・はじめての浸麦発芽装置
・麦まき完了
・自然のおすそわけ
・麦類の発送作業中
・雑穀の収穫と精白
土と平和の祭典2011

2011年4月〜8月
・二つの雑誌に掲載
・刈払い機のオーバーホール
・STIHL024AVの再生を掲載
・熟したビワ
・ビーチャレ麦の収穫
・雑穀の種さしあげます受付開始
・チッパー入手
・麦秋
・イノシシは本来の自然を取り戻す

2011年1月〜3月
・給水配管工事が完了
・中古脱芒機を入手
・お見舞い申しあげます
・里山の資源(クヌギ落葉)
・チッパー入手
・茅葺の準備
・剪定作業を終えた

2010年12月
・どんぐりコロコロその下は
・連日の剪定作業
・剪定作業と自然農法
・製麦施設の電気工事-3
・ホップのプランターAB
・ビーチャレの案内
・12月上旬の麦畑
・はじめての六条麦製麦
・ジグソーの修理

2010年11月
・ホップのプランター@
・少量の脱穀(タカキビ)
・電気ドリルのOH
・蒔き直した緑肥麦
・湧き水の配管
・タマネギの定植
・ビーチャレの種まき
・天候に恵まれた農作業
・万石の性能試験-1
・はじめての精米麦機
・製麦施設の電気工事
・越冬作物の播種と植付

2010年10月
・放任栽培と植物マルチ
・ポンプのメンテナンス
・麦類の種を発送
・浸麦装置
・アケビと自然薯ムカゴ
・乾燥焙燥トレイ製作
・野生シバグリを収穫
・野生ホップを収穫
・麦まき一ヶ月前
・クヌギのメッセージ
・土と平和の祭典

2010年09月
・育苗土
・端材の活用
・ビーチャレ麦芽100%
・里山ビールの原料
・雑草ビールの原料
・ビーチャレ麦の製麦
・緑麦芽の芽
・製麦施設の建物工事F
・BlogLike設置
・ドングリと人工自然
・野生ホップ

2010年08月
・製麦施設工事B〜E
・敷き草マルチ農法
・里山の幸(梨とヤマブドウ)
・害獣害鳥と化した野生
・たくましい野生種
・ブルーベリー収穫開始
・防獣ネットを破る
・小麦の調製と粉砕

2010年07月
・キジとアオダイショウ
・緑肥クローバー
・ビア樽保冷箱を製作
・農業共済新聞に掲載
・毒をつかう慣行農法
・里山ビール/ドクダミの原料
・里山ビール/蜂蜜
・玉虫とカミキリ虫
・籾摺機のOH
・製麦施設の排水工事
・『地域デビュー・・・』に掲載
・里山ビール/ヤマモモの原料
・製麦施設の給水工事
・産経新聞朝刊に掲載

2010年06月
・製麦システムの選別装置
・製麦施設の給水工事
・製材所の端材到着
・小麦の収穫
・六条大麦を天日乾燥
・ビーチャレ麦収穫
・麦とクローバー

2010年05月
・給水工事(取水)
・ビーチャレ収穫日が延期
・大麦秋
・和製ホップ、野生ホップ
・3種の麦
・製麦施設予定地周辺
・小麦の開花
・中耕管理機

2010年04月
・電力線の敷設
・『いなかスイッチ』春号に掲載
・冷却機の設置
・農林水産省の広報誌「aff(あふ)」3月号の表紙と記事に掲載
・精米麦機

2010年03月
・おがわ下里農場と周辺
・寒の戻り、花冷え
・精鋭隊が製麦施設構築の応援に
・中古プレハブ冷蔵庫の組立設置
・ビール麦の茎立ち
・落ち葉温床

2010年02月
・麦芽製造施設とシステムの工事
・コンデンシングユニット結線
・ニッポン放送The Voice of Farmersに麦雑穀職人が登場

2010年01月
・2回目の麦踏
・自給農場のひとこま

2009年12月
・『いなかスイッチ』2010冬号掲載、今号から連載
・『土から平和へ』の81ページに『半農半ブルワー』掲載
・『ajouter』2009/vol.17地元産が町をめぐるに掲載
・13日(日)麦踏み

2009年11月
・自給農場「不動橋北」
・麦とクローバが発芽
・麦芽製造施設とシステムを手づくりするページを開設
・第三回あったか祭り
・麦まき終了
・「のんびる2009年11月号」に掲載
・『創業事例集』No.17に掲載

2009年10月
・『種まき大作戦・地ビールチャレンジ』が11月8日スタート
・自給農場のヒトコマ
・麦類の種を差しあげます受付終了
・青山在来の枝豆が旬
・中古乾燥機到着

2009年09月
・ビ−チャレ参加者募集開始
・自給農場のヒトコマ

2009年08月
・自給農場のヒトコマ
・周辺の里山のヒトコマ
・ドクダミビールの原料を収穫
・里山ビールの原料実る
・ブルーベリーエールの季節

2009年07月
・小川町七夕まつり
・ブルーベリーの収穫開始
・黒豆と茶豆が旬
・今期里山ビール第一弾
2009年初夏収穫の麦類

2009年06月
・埼玉新聞朝刊1面トップに掲載
・読売新聞朝刊に掲載
・東京新聞朝刊に掲載
・しんぶん赤旗朝刊に掲載
・雑穀類配布の受付終了

2009年05月
・月刊酒文化に掲載
・あまぎ二条の穂が黄金色に

2009年04月
・金子ゴールデン、あまぎ二条、ライ麦が出穂
・立替送料を改訂

2009年03月以前のお知らせ

麦雑穀工房トップページ

2012年7月〜12月


J2012年12月30日 自然力の雑穀類2012を掲載

J2012年12月26日 門松をつくる

J2012年12月25日 モグラの引越し作戦−捕獲器を製作して設置−
 このタイトル。正しくはモグラを捕らえて引越しをさせる。
 モグラの都合でなく、人間の都合で人間が強制移住をさせようとする作戦。
 今日は、写真に示した自己流の捕獲器をつくって、モグラのトンネルに設置した。

モグラ捕獲器

J2012年12月19日 丹波黒を脱穀/麦芽コロニー
 クヌギやサクラやの落葉が地面を覆うこの季節、おくてのコナラやクロモジ属の葉が枝から離れて舞いあがり、空からふってくる。つむじ風のしわざである。無風のようなときでさえも、ここでは上昇気流が生じる。そんななか、緑麦芽を天日乾燥しつつ丹波黒を脱穀した。
・写真左。脱穀した丹波黒。来年の種の分を確保した。カラカラに乾燥している大豆の脱穀は簡単。それも少量。手のひらで握っただけで脱穀できる。
・写真右。絡んだ緑麦芽の根。麦芽が集団を形成。いわゆる麦芽コロニー。当日、寒風のなか、曇りがちでもあったが、天日乾燥をおこなった。夕方、取り込んでから気づいた。緑麦芽の塊が点在していた。根どうしが絡んでいる。ひとつひとつの塊が20粒前後。大きさが揃っている。塊の距離も5センチ前後と揃っている。緑麦芽は寒さと乾燥を密度効果で凌ごうとしたのだろう。そういえばわが農場でも密度効果を意識的に活用している。セリ科苗の芽出しや草生冬越し栽培である。
 ところで、こうして多数生みだされた緑麦芽のコロニーは、明日おこなう焙燥によって消滅するうえに、緑麦芽の発芽力も大方消えうせる。このパッチだけでもおよそ50万粒ほどあろうか、この大量のいのちと引き換えに身勝手ながら、素晴らしい香りの麦芽を入手することができ、美味しい地ビールを醸造することができるわけである。

丹波黒の脱穀 根を絡ませる緑麦芽

J2012年12月13日 谷津の短日
 ここしばらく晴天が続いている。空気が乾燥するとともに明け方の気温が連日マイナス3度を下まわっている。霜柱が高く成長した。砂防ダムがすでに凍結。昨年よりも寒い冬になるのか。それでも、こうした陽射しのなかで体を動かすと汗がにじむ。
 谷津の日は短い。平野部よりも日の出が1時間あまり遅く、日の入りが1時間あまり早い。屋外作業があたりまえの自認百姓にはこうした陽のある時間帯が貴重。
・写真左。麦芽の天日乾燥を乾燥焙燥トレイでおこなっている。これまではビーンバックから天日乾燥専用の受け網に移して天日乾燥をおこなった後、乾燥焙燥トレイに移していた。乾燥能力は天日乾燥専用に比べて乾燥焙燥トレイの方が低い。そこで今回は、発芽ユニット内ですでに緑麦芽の水分を落としている。狙いは、ひとてまふたてま省略する方法をさぐるということ。
 現時点の製麦方法は手がかかりすぎる。そのひとつが、こうした工程ごとに緑麦芽を「移す」作業。緑麦芽の根はビーンバックの網に絡まる。天日乾燥専用の受け網に絡まる。乾燥焙燥トレイの網に絡まる。根が絡まれば作業に手間どる。したがって、「移す」作業を省略する効果は大きい。
・ニセアカシアの薪割り。いま暖房に焚いている薪は昨年玉切りして庭に積んでおいたニセアカシア。こうして1年間積んだ玉を適時適量、薪割りして贅沢に使用している。ストーブの窓にゆらぐ炎をみるたびに真に贅沢を実感する。
 ニセアカシアは意外に繊維がいりくんでいる。直径が15cmほどまでなら、パカッといく。それを超えると一応、パカッといくものの交わった繊維が離れない。節があるところや径が30cmを超えるころから、とんでもなく素直でなくなる。そうであっても、薪割機は融通がきく。繊維が交差しようがしまいが、カタログ値7トンという油圧力で強引に押しつぶしてしまう。100V電源の低電力ゆえ動作が鈍いのは自認百姓向けではある。こうした材料を斧で処理するとなればそれはそれは大変。玉を短くカットしても、節の部分はチェンソーに頼らざるを得ない。ニセアカシアはクヌギやケヤキと比較すると火持ちもそこそこ。薪としての評価もそこそこ。
・右端は来季に向けて確保した薪。隣町の知人から頂いた庭木を玉切りして積んだ。ケヤキ、カリン、カキなど。手前の幹が凸凹した木はなんだろうか。たいへん重い。切り口がピンク。木肌はウメ。
 例年あっちこちからさまざまな原木を頂いて運搬する。一本、一本、手にして、軽トラに積むとき、どんなふうに育ったのだろう、新緑や紅葉をどれほど楽しませてくれたのだろう、どんな花が咲きどんな実が生ったのだろう、など想いをめぐらす。いつも平らなところから運び出すわけではない。とはいえ、自然豊かな場で楽しく汗して重労働ができることに幸せをかみしめつつの作業である。

天日乾燥 ニセアカシア 切り口がピンク

J2012年12月9日 ビーチャレ麦踏み/古民家の炊事場
 無風、快晴。ポカポカと暖かい。おだやかな麦踏み日和になった。この日、地ビールチャレンジの麦踏みを実施した。当日、立派な古民家を見学させていただいた。
 麦踏みにはなりわい創造塾の皆さんも合流、スタッフを含めて23名の陣容になった。4反の麦踏みをちょうど午前中で終えて、正午から餅つきが始まった。河村農場の餅米をついて、河村農場のカラミ大根と河村農場の醤油でいただいたカラミ餅。それはそれは美味かった。極上のカラミ餅。至福のときだった。皆さんがそれぞれ持ち寄った手づくり料理もおいしくいただいた。青空のもとでそれらの贅沢を堪能した後、正月のしめ飾りをつくった。
 餅つきをおこなった場所は河村さん宅の庭。この屋敷には立派な古民家が建っている。さっそく見学させていただいた。重厚な威容に圧倒される。わたしが興味を引いたのはその荘厳な母屋よりむしろ母屋裏の別棟、炊事場。これも屋根が高く立派な建物である。昔の家は母屋に台所がなかったと聞いた覚えがある。それにしても暗い。幸い、壁が朽ちて光が漏れている。山を削った地形。そうでなくともじめじめする雨季には地面や石垣から地下水が染み出すだろう。この建物から数メートルのところに写真右端の井戸がある。ここから水を汲んだのか。蒸し暑い雨季には水があふれ、厳寒の乾季には水の確保に労するたたずまいである。そういえばわが製麦施設に似ている。
 蛇口をひねれば温水すら出る、昨今のエネルギー大量消費生活を自覚するよい場であった。

麦踏み 炊事場 井戸

J2012年12月5日 放射性物質の醸造用水とビールへの影響検査−分析報告書−
 麦類同様、検査機器で測定できる検出限界値未満だった。ひとまず安心である。
醸造用水 発泡酒 詳細

J2012年12月2日 ここだけでしかできないサツマイモと麦の二毛作
 サツマイモの収穫を終えた。今季はその跡に緑麦芽をふった。
 ここ山際の里では豊かな自然が満喫できる。いまごろの季節には美しく色づいた紅葉を背景に、愛らしい小鳥や小動物の訪問に心躍らせつつ、柑橘類、キノコ、イモ類などわずかばかりのおすそわけを堪能する。とはいえ、自然のバランスが変化してきているのも事実。
 この里は地名を兔平という。ノウサギの姿をときどき目にする。ウサギはわたしと同じベジタリアン。だが、2000年前後を境に、雑食や肉食の小動物にくわえて大中の野生動物が里に出現するようになった。そしてその頻度、その種類が年々増加傾向にある。それも比較的大型のイノシシやサルにくわえて、アライグマ、アナグマ、シカなども現れる。里よりに生息するノウサギの生存すら脅かしているはずだ。
 野生動物の出現をしばしば確認するところは山林と田畑の境界、山林と屋敷の境界である。そうしたところは適度な水分と日照が確保されて自然の恵が豊か。ところが、彼らの胃袋はそれでも不足になってきたのだろう、時として田畑の作物にも影響がおよぶ。なかでもまさに被害とも表現するにたりるほどにふるまうのがイノシシである。イノシシはイモ類が好物。そしてサツマイモを特別好むのだ。
 さて、この里でサツマイモと麦の二毛作が可能な農場とは。それは単に、サツマイモができるかどうかにかかる。関東以西の日本ならば、サツマイモができるところならその裏作に麦をつくるのが可能。この里に限れば野生動物の存在が左右する。その農場環境において、野生動物がどのようにふるまうかである。
 わたしのところには3つの農場がある。そのうちの2つはサツマイモがつくれない。サツマイモをつくると彼らがサツマイモを掘り繰り返す。サツマイモが育っている時期ばかりでなく、その裏作の季節にも掘り繰り返す。サツマイモの臭いが残っているからだろう。サツマイモをつくればその裏作にまで影響が波及するのだ。
 製麦小屋のある第三農場(兔平)から先には民家がなく耕作田畑もない。まさに山際。したがって、第三農場が最もケモノ被害の多いところに思える。が、第三農場ではケモノ被害がない。ケモノ被害に遭うのは、周りに民家が点在して、田畑に囲まれている別の農場2枚である。わけが分からない。ことによったら拙宅のネコやイヌを恐れているのか。
 ともかく、サツマイモは兔平でしかできない。来年もここにサツマイモをつくる予定である。これまでは来期の苗おろし6月まで、雑草が生えるままに任せていた。地力増進を雑草にまかせるのが自然との思いではある。しかし今季は積極的に麦を蒔き、二毛作に切り替えようと思い立った。ここ埼玉では、かつてサツマイモと麦や豆の二毛作が定着していた。先達たちにならい、二毛作を継続すればいずれ地力の均衡がとれてゆくのではないかと期待する。
 ところで、サツマイモは日照りを好む。しかし今年は異常な乾燥だった。定植が遅れた晩成の紫芋2品種は本来の生育期に葉が萎れたまま育たなかった。涼しくなり収穫期が近づいたころになってから元気になり、育ち始めた。そのため、太らず、水っぽい。そればかりか、大方がネズミだろうか、なにかに食われている。食われたイモは腐敗しやすい。ただし、8月末ころから秋雨前までに収穫した早稲の紅東は小ぶりだが、それはそれは美味かった。丹波栗のようにホクホクなうえに香りもよい。よくできたサツマイモは高級な和菓子よりもうまい。収量僅かであってもサツマイモを作付けする理由である。
・写真左端から 収穫した紫芋系のサツマイモ2種。紫芋、紫芋の新品種パープルスイート。今年作付けしたのはもう1品種、紅東。10mほどの短い畝4列に100本余りの苗を植えた。毎年、苗をつくるものの、うまくいかず、不足する。不足分は購入する。それにしても毎年購入するようでは情けない。いつも来年こそは全量自給と思う。
・写真2枚目 サツマイモの収穫を終えた畑。あらかじめサツマイモのつるを脇に避けてから、種をおろす溝を切った。サツマイモのつるは長い。土の移動をできるかぎり少なくしようとこだわれば、工夫を要す。
・写真3枚目 種をおろして、サツマイモのつるを戻す。種は生麦でなく、緑麦芽である。はずかしい話。泥の床にこぼした緑麦芽を活用した。製麦作業は麦が発芽を始めると、酸素の供給と水分率の平均化を促す目的で、ときどき攪拌する。その前に発芽状態を確認するためにバッグのジッパーを開封する。確認後、そのジッパーを閉め忘れたのだ。ゴミや小石が混ざった一部の緑麦芽。実は、これを雑穀跡やサツマイモ跡に蒔いた。
・左端 大豆(丹波黒大豆)跡におろした緑麦芽が生長した。丹波黒大豆は10月下旬、枝豆で食べる。むろん、来年への継承分を残す。この枝豆はねっとりして大粒、うまい。この大豆が着莢するのはこの第三農場(兔平)だけ。この農場は雨水が滞らない。かみに水田があって水位の高い、ほかの2枚の畑では着莢しない。

なにかが食った芋 さくを切る イモの蔓を戻す 麦が発芽

J2012年11月27日 大豆を脱穀
 かなり風が強いが快晴。大豆がカラカラに乾燥している。脱穀日和である。
 かつて、米麦用の脱穀機を利用したことがある。いくぶん豆が割れたように記憶している。しかし、あのときの大豆とは品種が違う。青山在来である。ことによったらいまくいくかも知れない。期待して先日、脱穀機に通してみた。うまく脱穀するものの、1割ほどの豆が割れる。それに、豆が跳ねてあっちこちに飛び出る。工夫すれば何とかなるにしても、それに手をかけるほどのカサがあるわけでもない。そこで「容器内足踏脱穀」をためした。うまくいく。
 写真左端から。
・いつも軽トラに積んであるプラスチック製ストッカーを利用。これに茎ごと詰め込んで、両足で踏みつければ脱穀できるはず。
・両足で踏む。数回踏んだら、大豆莢を上下ひっくり返して、踏む。これを幾度か繰り返す。
・容器の底にたまる大豆。大豆莢の位置を変えて、両足で踏むことで、大豆が容器の底に落ちていく。
・容器の底には細かいゴミもたくさんたまるので風選の必要がある。今日は風が強い。風向きが一定ならば自然の風で風選できるのだが。ここの風は谷津特有のつむじ風が当たり前。コロコロ風向きが変わる。まして強風ではどうにもならない。風選は後日になる。

収納容器で脱穀 両足で踏む 容器の底にたまる大豆 風向きが変わる

J2012年11月20日 アマランサスを脱穀
 谷津沿い特有の上昇気流に枯れ葉が舞い、冬の気配を感じるようになった。この時期には周期的に寒気が南下して晴れ間が続かない。であってもここ一週間、降雨がなく、アマランサスがカラカラに乾燥した。脱穀のタイミングである。
 左端の写真から・ハサ掛けしたまま穂だけを切り取って、脱芒機(籾ピカ)で脱穀した。籾ピカに投入できる穂の容量はバケツ半分ほど。普通の脱穀機で米や麦を脱穀する際のように素早く作業ができるものではない。それでもけっこううまく脱穀できた。
・排出されたゴミ。穀粒も出たか。ゴミの排出口は小さい。籾ピカは砕かれたゴミだけを排出する。したがって、このように細かいゴミだけの山ができる。では大きなゴミはどうなるのか。大きなゴミは投入しないのがよい。むろん、大きなゴミを投入すれば、砕かれるはずだが。それは完璧に乾燥していればこそ。刃物で砕くわけではなく、やさしく棒でたたくのだ。私が籾ピカでビール麦を調製するゆえんである。
・右端は脱穀後ふるいで選別してさらに風選をおこなったアマランサスの穀粒。まだゴミや虫の糞がまざるから、ゴマ同様にヒマをつくって手箕選をやる予定。

脱穀したアマランサス アマランサスのゴミ もう一度風選

J2012年11月19日 緑麦芽の天日乾燥/麦類が発芽/大豆収穫中
 3つの語句を並べたタイトル。しまらないタイトルがあたりまえになった。こうしたタイトルにすると、はしりがきがふさわしいように思えるので便利。まあ、もともとそういう性質のページではある。以降、このような形式のタイトルが多くなる。
・緑麦芽の天日乾燥。受け枠を新調した。枠材は製材所からいただいた松の端材。底はアルミ製の網になっている。できればステンレス製がよいのだが、たまたまアルミ製の網が物置にあった。さて、天日乾燥による麦芽は外見だけでもおおきなバラツキがある。発芽止めを開始するタイミングが適切であっても、このバッチのように天候次第で根が伸びる。
・麦類が発芽した。
 写真は霜里農場のビーチャレ麦から。ビーチャレは4年目になる。ほどよく雨が降って順調に発芽した。畝と並行に歩くと発芽が分かりにくいのだが、縦方向にみればこのようにはっきり見える。
・直轄農場のライ麦。雑草茎葉の残骸をいったん脇にずらして、麦種をふった後、元の場所に戻したため、発芽率がよい。
 ところで、このライ麦6列の左右に雑草を積んだような"ぼっち"の畝がある。その左右のぼっちの奥にもライ麦、小麦、ラダック麦の畝がある。そして、実は、右のぼっちはゴマを収穫した跡、左のぼっちは収穫中の大豆畝。その両者のいずれのぼっちにも麦種をふった。筋蒔きでなく、ばらまいた。
・次が、ラダックの大麦。こちらも適度な湿気が保たれ、野鳥に見つからず、発芽率がよい。
・大豆の収穫中。小川の在来種、青山在来。茎ごと収穫して、ハサ掛けないしムシロ代わりの受け枠に広げて天日乾燥をする。カラカラに乾いたら人力で脱穀する予定なのだが。期待よりもたくさんできているし、草をかきわけての収穫に手間どっている。脱粒してしまう前に終えたい。

緑麦芽の天日乾燥 ビーチャレ麦の発芽 ライ麦の発芽 ラダック麦の発芽 大豆収穫中

J2012年11月18日 今日10時開幕 土と平和の祭典2012

J2012年11月14日 製粉とふるい
 手製の電動粉フルイ。動力はジグソー。製作したのは17、8年前だろうか。ソバ、小麦、ライ麦の製粉に使った。数年間、便利に活用していたが、10年ほど前から埃にまみれてしまっていた。大型の石臼で製粉してくれる方があったし、全粒粉を指向するようになったともいえば聞こえがよい。正直なところ、ますます百姓の仕事量がふくれあがって、フルイ作業に手が回らなくなったのも事実。そのころを境にソバやウドン作りをやらなくなった。
 このたび電動粉フルイをよみがえらせる狙いは単純に白い粉が欲しくなったというだけのこと。自給原料それだけでも贅沢であっても、たまには白く香りのよい旨いパンやウドンが食べたいのだ。
 写真左から
 ・手製の電動粉フルイを持ち出して埃を払う。補強と調整に2日間かかった。
 ・粗い網目で試運転。よく乾燥したアオバ小麦。2番粉以降とらなくても歩留まり7割ほどになるよう製粉度合いを調整。つまり、初っ端からそれほどまでに細かく製粉できる。
 ・一番粉。微細なフスマが混ざる、全粒粉に慣れている身にはこれくらいのフスマ量がいいように思う。
 ・一番粉を篩ったフスマ。まだたくさん付着していそうみえるのは光角度の具合。とはいえ栄養豊富な資源。このフスマで始めてのボカシをつくってみようと思っている。

手製の電動ふるい 調整を終えて試運転 小麦粉 フスマ

J2012年11月5日 アマランサス収穫/ビーチャレ種まき/製麦開始/フェイジョア
 4つの話題。 脈絡のない語を並べた、しまらないタイトルではあるがお許しを。
・アマランサスを収穫した。たたくと穀粒が落ちる。収穫期である。左端の写真=奥に立ち姿のアマランサス、手前に鎌で刈り倒したアマランサス。茎葉に多量の水分を含んでいるので、しばらくハザ掛け乾燥をする。茎葉がカラカラに乾いたら、例年のように脱穀機にかけようと思っている。
・この日曜日(4日)、地ビールチャレンジの種まきを実施した。参加者22名。スタッフ6名。4年目の今年は4反。いつもの霜里農場である。おいそがしいなか、あの金子さんも河村さんも一緒に作業をやってくださった。ありがたい。
・今年収穫したビーチャレ麦の製麦を開始した。1ロット20k。設計どおり7日間隔のFIFOシステムが機能すれば、来年初夏までに、今年収穫したビーチャレ麦すべての製麦が完了する。写真は初ロット開始から3日目。発根が目視できる。この時期、掛け流している湧き水の水温は11度から13度である。
・製麦作業の合間、大きく育ったフェイジョアの実を発見した。幾年前だったか山際の、第三農場の町道沿いに3本苗を降ろした。今年は厳しい天候だったから期待してなかった。事実、夏のさかり、着果が確認できなかった。ところが、いつの間にか育っていた。中央の1本の木だけだが。大きな大きな実が生っている。甘く香りのよいフェイジョア。なにも手をかけずともこうして大きな実をつけた。自然からの贈りものである。

アマランサス収穫中 アマランサスをハザ掛け 2012年ビーチャレ種まき 製麦開始 フェイジョア

J2012年10月31日  直轄農場の麦まき完了/ラダックの麦
 直轄農場の麦まきを終えた。今季、作付けした麦類は、ライ麦、小麦(農林61号)、それに知人からいただいたラダック(カシミール東部地方)の麦3種。
 ラダックの麦3種はそれぞれ1列。閉花受粉性の品種かどうか不明。そこで、自然交配しないよう、2種はほかの麦畝とそれぞれに距離をおき、1種は別の畑に蒔いた。
 写真左端は小麦(農林61号)を蒔いた部分。今回は先日おこなったライ麦の作付け同様、雑草茎葉の残骸をいったん脇にずらして、麦種をふった後、元の場所に戻した。ただし、この写真の部分だけにはクローバーが発芽してないため、赤クローバーの種を全面にふった。
 さて、麦粒の写真。7品種。
・左から農林61号とラダックの麦種A。農林61号は中力種、関東周辺ではありふれた代表品種。ラダッAは小麦かライ麦か、ライ小麦のようでもある。出穂が楽しみ。右上の豆粒のようなものがかなり混じる。これも楽しみだが、どのような性質の雑草なのか。注意して観察すべし。
・次がライ麦とラダックの麦種B。ライ麦はここ小川町でおよそ20年来作付けしてきた種。そしてラダックの麦種B。大きい。これも、小麦か、ライ麦か、ライ小麦か分からない。出穂が楽しみ。雑草の種は混じってない。
・右端はビーチャレ二条大麦、六条大麦、ラダックの麦種C。ビーチャレ二条大麦は2009年に蒔いたニシノチカラを引き継いでいる。六条大麦はシュンライ。そしてラダックC。長い籾殻。一応、大麦に分類しておく。

麦まきを終えた畑 農林61号と? ライ麦と? 大麦3種1

J2012年10月26日 ゴマの脱穀と調製/ライ麦の種まき
 ここ数日、晴れて乾燥しているのでゴマを脱穀して調製した。夕方になって、ライ麦の種まきもおこなった。
 ゴマを刈り取り、ガレージの波板屋根裏に干したのが9月27日。ちょうど一ヶ月経った(写真左端)。カラカラに乾燥した。叩かずとも莢を下に向ければ脱穀できる。調製の道具は網目2ミリほどのフルイと送風機。送風機として、使い古した空気清浄機を使ってみた(写真右から2番目)。ジョウゴを活用して調製物を落とすと、均一に風があたって、うまくいく(写真中央)。この後、手箕選をやるものの水洗いはやらない。
 麦まきを始めた。早めの種まき。狙いは昨年同様、できるだけ早めに収穫を終えたいため。昨年は晩秋からの低温が早まきを打ち消したようにみえた。今年はどうだろうか。写真右端がライ麦を蒔いた畑。今回は雑草茎葉の残骸をいったん脇にずらして、麦種をふった後、元の場所に戻した。

屋根裏でゴマを乾燥 ゴマの脱穀 選別後のゴマ 選別器具 ここにライ麦を蒔いた

J2012年10月23日 物置の雨漏りを修理(製麦施設/貯蔵庫の建物)−東面−
 先日、物置の雨漏りの修理を終えた。西面の修理は7月19日に終えていた。しかし、真夏時の屋根工事はつらいので、雨漏り量の少ない東面は涼しくなってからおこなう、とした。
 工程は西面と同じ。表面材(コロニアル瓦)を剥がす→すると断熱材がむき出しになる→断熱材の上に12ミリ厚のベニアを張る→ベニアの上に防水材(アスファルトルーフィング)を張る→表面材を張りなおす。
 写真左から。
・一日で片付けようと意気込んで、早朝から表面材をはがす作業を開始。コロニアル瓦1枚につき4本も釘が打ってあった。それも瓦から25ミリの断熱材と12ミリの野地板を突き抜けて垂木に届く長い釘。こういう余計なところに限ってしっかりした仕事をする。これに限れば自認百姓の仕事は中途半端でなかった。意外に、丁寧な仕事をすることもあったのだと感心。
・そろそろ柿が熟れる季節。だが今年、この周辺では、今頃まで着果している果物は果数が少ない。野鳥たちもひもじいのだろう。熟してないのに、ほとんどの柿に、くちばしで突いた跡がある。
・アスファルトルーフィングを張る。少し贅沢な材料を使った。一部に安価な黒色のアスファルトルーフィング。
・コロニアル瓦を葺き終えた。朝の意気込みがなえて、今日の作業はここまでとした。最後のグシ工事は下地の材料を探さねばならない。
・翌日に持ち越したグシ工事。グシ工事は思いのほか手間がかかる。

屋根工事 開始 屋根工事 瓦を剥がす 屋根工事 防水シート 屋根工事 瓦を貼る 屋根工事 グシ
 
 こちらは屋根工事に関係ない、農場周辺のいきものたち。
 左から
・アキアカネ。農場の雑草に止まっている。この写真に何匹いるか分かりますか。谷津の南斜面にある畑(第三農場:兔平)にて。
・アキアカネとナツアカネ。谷津の南斜面に位置する庭に置いた椅子の両脇に止まっている。今年はアキアカネやナツアカネが多い。かれらは谷津の沢周辺、空き地、畑、庭に多い。
・オオスズメバチ。今年はスズメバチも多かった。これに刺された経験のある身にはかれの羽音で身の毛がよだつ。夏暑い年は虫が多いと聞いた。

・アキアカネ アキアカネとナツアカネ スズメバチ

J2012年10月19日 自然力の雑穀類2012−夏草とともに刈払いしたアワとキビ−
 アワとキビを夏草とともに刈払いした。収穫を終えたゴマ跡やジャガイモ跡などに繁茂したクローバーも同様に刈払った。麦まきの準備である。
 写真は左端から・刈り払ったアワ。・刈り払ったキビ。・大豆(青山在来)。・大豆(青山在来)ズームアップ。・収穫期を迎えるアマランサス。右端が・刈り払ったメヒシバやエノコロクサ。
 今季はヒマワリ、アワ、キビの収穫作業をパスした。種まき直後からの高温と雨不足の影響で穂が小さく実入りが少なかった。干ばつに強い作物たちのはず。大地にしっかり根を張ってからの日照りならばこれほどの影響がなかったかも知れない。このような気候が定着してゆくのかどうか。来期は種まき期を早めてみようかと思っている。
 大豆(青山在来)は今、枝豆が旬。畑をみるとメヒシバに覆われて、畝の位置が見えない。干ばつの影響で着莢しないかと思っていた。が、ズームアップしてみるとけっこう実が入っている。この青山在来は小糸在来に似て、甘くて香りがよい。茹でているときから素晴らしい香りが漂う。在来種の大豆は香りよく、たいへんおいしい。

アワ キビ 大豆 大豆ズームアップ アマランサス 夏草を刈払いした畝

J2012年10月14日 今年の麦の種、穀粒さしあげますの申し込み締め切り
 今年の「麦類の種、穀粒さしあげます」の申し込みを締め切った。なんとか今週末までに発送を終えたいと思っている。たいへん恐縮だが、以降到着する封筒の処理は来年になる。
 今年の自認百姓は、なにかと雑用が多い。こういうときに限って、申し込みいただいた封筒の数が多いものである。手がかかる。とはいっても、麦や雑穀を栽培される方がこんなに増える。素晴らしいことだと思いつつ。今年の初夏収穫した穀粒を袋に詰める作業を、LEDに替えたハダカ電球の下で、こつこつと一人、気長にやっている。

今年の麦の種、穀粒さしあげますの申し込み状況

J2012年9月29日 自然力の雑穀類2012−ネコジャラシを収穫−
 ネコジャラシを収穫した。数日前から、そよ風に揺れるだけでもパラパラと脱粒する音が聞こえていたので、収穫をいそがねばと気にかけていた。今朝、夜露の水滴がほぼ蒸散するのを待ってから刈り取って、すぐさま脱穀した。収穫作業を短時間のうちに済ませた格好にになった。昨日から明日まで二代目がつくばクラフトビアフェスト2012に出張なのでこの間、工房の留守番になる。脱穀したネコ粒は工房の駐車場の片隅に止めた軽トラの荷台に広げて乾燥させよう。
 写真は左から収穫中。ネコジャラシの根元に生えているのは白クローバー。
 中央が脱穀中。軽い穀粒はゴミとともに吹き飛ばされる。
 右が脱穀機の穀粒排出口。ここには比較的しっかりしたサイズの穀粒が出てくる。
 今年のネコジャラシは、ほかの畝に比べて、二条大麦跡にたくさん繁茂した。他の畝にもあるにはあるものの、茎に水分の多いメヒシバの穂の方が威勢がよいので収穫してもハザ掛け乾燥の手間がかかるから、それらの畝の収穫は敬遠した。

エノコロ草の刈り取り 脱穀 排出
 
 こちらは栽培種の雑穀。左からアマランサス、アワ畝、アワ(ズームアップ)、キビ(ズームアップ)、ヒマワリ。下段は左からヒマワリ(ズームアップ)、ゴマ、ゴマ(ズームアップ)、大豆、大豆(ズームアップ)。
 たいへん勝手ながら、これら10枚の写真の説明は別途新ページ「自然力の雑穀類2012」にまとめる予定。

アマランサス アワ畝 アワズームアップ キビズームアップ ヒマワリ
ヒマワリズームアップ 金ゴマ 金ゴマ 大豆(青山在来) 大豆(青山在来)

J2012年9月14日 埼北読売 1面トップに掲載『地 ワイン/ビール 愉しもう』

J2012年9月7日 貯蔵庫(保冷庫)を拡張する
 いまなお猛暑のなか、貯蔵庫の拡張工事をやっている。夏は汗をかくとさわやかで気持ちがよい。ことに農場での力仕事やこうした土木作業。いわゆる百姓仕事に汗をたらたら流す。いくども冷ためのシャワーを浴びる。贅沢にも自然に湧き出る伏流水のシャワーである。食が進むし、健康で働く幸せを実感する。
 穀類などを保冷する貯蔵庫の拡張工事がようやっと終盤。場所はこの7月、片面だけ雨漏り修理を実施した物置。おもに穀類の保冷。なかでも、ビール麦の休眠や麦芽の熟成に欠かせない。したがって、製麦施設の一部である。
 写真は左から天井の断熱材を固定中に側面壁の断熱材を搬入。側面壁に下地の断熱材を施工。側面壁に表面材の断熱材を貼る。出入り口を取りつけ。この部材は10数年前に入手した中古リーチインクーラーを解体して前面扉を活用。床の仕上材を施工。この部材も中古リーチインクーラーから側壁を切り出して活用。側面壁の仕上材。
 ところで、貯蔵庫というものは、広くなるほどモノが貯まる。拡張工事をやれば、さらに沢山モノが貯まるだけのこと。わかっていても拡張する。まあ、いいわけだが、およそ二倍の容積が必要だった。製麦を実施した麦芽の熟成と保存にくわえて、今年収穫した生麦の休眠と保存をする。生麦は低温で休眠させる、製麦直後の麦芽も低温で熟成させる。このとき両者がかちあう。休眠させた生麦は半年間かけておよそ20kずつ製麦する。熟成を終えた麦芽は年間通して仕込みに活用する。
 それに、めちゃくちゃなここだけの話。いまある保冷庫にはいろんな穀類をつめてしまったのも輪をかける。ある方が「発芽籾米が余ったのでビールにしたらどうか」。別の方が「高グルテン麦を収穫したが活用がめんどうなのでビールにしたらどうか」などなど。遠方からわざわざ、たくさん持ち込んでこられる。そうした厚意には感謝しているし、たいへん嬉しく、ありがたく思うから、すなおに頂いてしまう。とはいっても、そいうものでビールをつくっても小川の個性が出るわけないし、高額な酒税を納めるだけのものができるかどうか。試験醸造ほどの量なら、たいした税額になるわけでもない。とはいえ、片手間でできるものではないから、保冷庫に貯まる。溜まる。なんとか楽しい活用方法を考えなければ。

断熱材 壁 断熱材を接着 出入り口を取付 出入り口 表面材

J2012年8月26日 自然力の雑穀類2012−猛暑日が続く−
 猛暑日が続く。まさかこれほど猛暑日が続くと思わない、と書いてから一ヶ月近く経った。この間、二度雨が降ったものの翌日の日照りでたちまち渇いた。これほどの渇きと日照りにあうと、干ばつに強いといわれる雑穀にあっても生育に影響がおよぶ。
 写真は左からアマランサス、アワ畝、アワ(ズームアップ)、キビ畝、キビ(ズームアップ)。下段左から雑穀畑のヒマワリ、町道面に近い畝のヒマワリ、金ゴマ、大豆。
 畝間の草刈りを実施したので、畝の場所がわかる。ところがズームアップしてみると干害が明確。作物、雑草ともに、よくみても薄モエギ色がいいところ。葉の先端がキツネ色からカバチャ色。育ち盛りのアワとキビだが、背丈が一ヶ月前と変わらない。さすが、照りゴマの異名をとる金ゴマは大丈夫そうにみえる。たしかに、根をしっかり張って、競り勝ち、大株に育った個体は開花・登熟中。しかし、小ぶりの株が枯れている。ヒマワリも同様。開花中の株があるにはあるものの、葉が痛み、小ぶりの株は枯れる。
 この時節、小川−熊谷ベルト地帯の猛暑と乾燥が常態化してきているわけだから、来年からはこのきびしい気候に応じられる措置をとっておこう。ゴマとヒマワリに学んだ。この季節がくるまでに、一定の大きさに育ち、大地にしっかり根を張るよう、作付けを工夫すること。

アマランサス アワ畝 アワズームアップ キビ畝 キビズームアップ
ヒマワリ ヒマワリ 金ゴマ 大豆(青山在来)

J2012年8月18日 ひと粒ひと粒 一果一果
 この季節、山際の第三農場(兔平)では果樹や果采類が実をつけている。すでに順次熟れて収穫中のものやまだ生育中のものもある。撮影した写真は上段左からブルーベリー、ブラックベリー、イランイチジク、ドーフィンイチジク。下段左からパプリカ、千両ナス、ニガウリ、キューイ、ついでにモチットコーン。
 この農場は西面と北面が急傾斜のクヌギ山になっている。西日が射さず、この季節にあっても夕方はしのぎやすく、作業がはかどる。ことに、ここ数年前からの盛夏期、小川−熊谷ベルト地帯の異常乾燥が常態化してきており、こうした条件の農場は夏作物の栽培にも都合がよい。
 さて、見出しの語。果樹や果采類の場合、田畑単位で一斉に収穫できる穀類と違って、順次熟れるため、長期にわたって収穫していくのが普通。その多くは、ひと粒ひと粒、一果一果、熟し具合を見極めて、小さな果実を選びつつ収穫する。その典型がブルーベリーやブラックベリー。こうした熟し方は自給には都合がよい。いっぺんに沢山できても消化できないし、毎日採りたてを食卓にのせる贅沢が楽しめる。しかし、大量流通の加工商品向けの場合、ある程度まとまった量が欲しいから、穀類のように一斉に収穫する。ブルーベリーはもとより、あの地面を這うツルコケモモすら大型機械で収穫している。
 話題から外れるが、ついでの話。今年の春キューイとニガウリをの棚をしつらえた。一つの棚にキューイとニガウリの両方を這わせたのだ。多年生植物のキューイを林冠状に這わせて、一年草のニガウリを南面の壁状に這わせることで、生活空間を棲み分けさせた。結果、多少の競合があるにはあるものの共存。両者共によく育ち、たいへんよくできている。
 最後に、自然農法国際研究開発センターから種を分けていただいたモチットコーン。遅れて作付けしたのでアワノメイガに半数ほどが茎や穂先を食われて7割ほどのできばえ。5月中旬以降に播種するトウモロコシは生育たけなわ期、盛夏に遭う。この期を避けるのがよいと思ってはいるが1年待てなかったのだ。食味はF1のハニーバンタム級、甘い。私はモチットコーンとゴールデンバンタムの中間ほどの甘みがいいと思う。共に種穂を確保したので、来期は両者を昆作してみよう。

ブルーベリー ブラックベリー イランイチジク ドーフィン
パプリカ 千両ナス ニガウリ キューイ モチットコーン

J2012年8月7日 自然力の雑穀類2012−ヒマワリとゴマの花−
 2種の雑穀類が開花した。写真左端のヒマワリと右端の金ゴマ。
 左2枚の写真は第二農場、おもに野菜畑になっているが、ときどき麦や雑穀も育つ。左端の満開のヒマワリは5月30日に種を蒔いた。大滝インゲンと混裁している。その右の写真は町道面よりひと畝さがった列に育つヒマワリ。
 第二農場前の町道は集落に通じる大通り。その大通り接した畝には雑多な宿根やこぼれダネで育つ、いわばワイルドフラワー化した草花が季節ごとに咲く。そのワイルドフラワー畝よりひと畝さがったところに例年、花を楽しめる作物をつくる。今年はこのヒマワリ。今、草丈30センチほど。およそ100本が育つ。密生すぎるか。実はこのさらに1列奥の畝には黄色い大きなツボミがいくつか見えている。これは霜が降りるころまで大輪の花咲く、花オクラ。詳しい花オクラの食べ方
 右2枚の写真は第一農場、おもに雑穀が育つ。左がヒマワリ、2列。右端が金ゴマ。金ゴマの花はうすいピンクなのだが、日の出前の撮影だった。日の出前の撮影も曇り空のときと同様に、肉眼でみたのと違った色彩に写るときがあるのか。そういえば、見晴らしのいいところでの夜明けに、空や海などあたり一面の色彩が刻々と変化したことがあったっけ。

大滝インゲンと混裁のヒマワリ 町道に面して育つヒマワリ 雑穀畑のヒマワリ ゴマの花

J2012年8月5日 放射性物質の麦類への影響検査−調査結果の通知
 検査機器で測定できる検出限界値未満ということだった。霜里のビーチャレ麦も同様とのこと。一応、安心。いいや、そんな単純なものではないという意見もあるかも知れない。しかし、このことに踏み込んで詮索するセンスをもたない。ただし、この地でもそんな検査が必要なのか、畑違いながら。そんな地域をも含めた、広域にわたるデータ収集が不可欠だとは思う。
 なお、今年収穫した麦類のうち、加工して商品にする穀粒が対象。提出量は2k余り。今年、直轄農場ではアオバ小麦、ナンブ小麦、ライ麦、二条大麦の4種を収穫した。しかし、恥ずかしい話、該当するのはライ麦だけ。しかも2kも提出すれば、残る穀粒の量はいかほどか。ほかの3種はタネに残す分を確保すると試食分が僅かに残るほどしか採れなかった。4種の麦類の栽培記録は自然力の麦類2012


J2012年7月31日 自然力の雑穀類2012−猛暑日と草管理−
 ここのところ猛暑日が続く。遅くまで西日の射す雑穀畑はカラカラに乾燥した。雑穀類は耐暑性、耐干性に強いのは事実としてもまだ幼苗期。移植苗や生育が遅れた部分は葉が萎れて枯れはじめたものもある。ひと雨ほしい。
 写真は左からアマランサス、アワ、キビ、ヒマワリ、金ゴマ、大豆。
 まさかこれほど猛暑日が続くと思わないから、この20日、アマランサス、ヒマワリ、金ゴマ、大豆、それぞれ風通しをよくする目的で周囲のクローバーを刈払いした。25日には幼苗の周囲の草管理を実施した。ただしアワ/キビは畝数が多いのでそれぞれ5列だけ実施、残りは放任。
 雑穀類の草管理。畝が長い。この季節、ここは鎌で刈りとる体力がないから機械に頼る。刈払い機での作業である。小径の刃に替えて低速でまわしても、たいへんおおざっぱな仕事になる。苗の近傍にある草はそのまま残るし、残すべき幼苗であっても相当量カットしてしまう。虫たちが逃げまわる。カエルやヘビが縮こまっている場合もある。一応、彼らの生活環境のかく乱を少しでも押さえようとする気持ちをこめて、歯の高さが地面から少なくても5センチ以上になるよう心がける。そんな仕事でも、放任よりはいいように思える。ヒマワリ、アワ/キビ、それぞれの畝が確認できるようになった。

アマランサス アワ キビ ヒマワリ 金ゴマ 大豆(青山在来)

J2012年7月25日 充電式インパクトドライバを修理−こんどは強力打撃タイプ−
 例年のように、梅雨明けとともに、ヤマモモの収穫がほぼ終わった(写真右端)。晴れれば蒸し暑いなか、こんどは強力打撃タイプの充電式インパクトドライバを修理した。
 今年1月に修理したのは軽快用途。今回修理したのは少し重いが強力な打撃を要する用途向き。かなり使い古している。あっちこち壊れて修理を繰り返してきた。いつ調子が悪くなってもおかしくない。しかし、気に入っている。今日も農具の改造とブルーベリーの防獣柵づくりにつかう予定だった。なんとか再生したい。
 実は、ドライバの修理というよりも、電池部の修理だった。屋根工事の最中、急に起動しなくなった。しかし、バッテリ残量が一気にゼロになるはずがない。電池を充電器に差し込むと「電池異常」の表示。夏の屋根作業ゆえ、電池が異常な高温に陥ったのか。ここは軽快用途のドライバでしのぐとする。
 数日後、充電器に差し込んだ。症状に変化がない。電池のなにが異常なのか、分からない。充電器も修理を繰り返して改造も重ねているのだが。それでも、電池側になんらかの問題が生じた可能性が高いように思える。電池のなかを覗いてみよう。電池内部がどのような仕組みになっているのか見てみたいのだ。モールディングのように集積化してあればお手上げだし、組み戻せなくなってもいたしかたない。こういう好奇心が百姓人生を豊かにする柱のひとつなのだろうと思い込んでいる。
 電池のケースを外した(中央の写真)。なんのことない。8個の電池が直列につながっているだけのこと。よーくみても分からない。揺すってみてはじめて分かった。右から2番目の写真。修理を終えているのだが、指の先端。電池の先端左のL金具と電池端子とが切れていた。シャーリングできれいにカットしたようにみえるから気づきにくい。理屈もなにもない、もっとも単純な故障。しかし、これをどうやって接続するか。これもなんのことない、熱容量の大きい半田こてを十分熱すれば容易に、両方に予備半田が載った。両者を合わせて半田を盛って、これで修理完了。

強力打撃タイプの充電式インパクトドライバ 電池部の外観 電池のケースを外した 電池の先端左のL金具と電池端子とが切れていた 収穫終了期のヤマモモ

J2012年7月20日 自然力の雑穀類2012−梅雨明け−
 今季ここに掲載する雑穀類はアマランサス、アワ、キビ、ヒマワリ、金ゴマ、大豆。
 麦跡にクローバーが繁茂している。あらかじめ畝にする部分だけクローバーを刈払いした後、作条をけずり、種まきを6月30日から7月2日にかけておこなった。今季は6月から7月にかけて、かなりの雨量があり、雑穀類や雑草の発芽と生長に好都合だった。
 写真左から、アマランサス。たくましい生命力があるので放任栽培できる。とはいえ、間引きを実施している。
 今季、アマランサスは種を入れ替えた。先だって自然農法国際研究開発センターから分けていただいた立穂赤という品種だけを蒔いた。発芽のときからすでに茎葉が赤い。これまで長年栽培してきたアマランサスにも、ちらほら赤穂の株がでていた。毎年、赤穂の穀粒だけを選んで翌年蒔いてきたのだが、赤穂株の割合が期待するように増えなかった。繰り返して、アマランサスはたいへん生育旺盛。大きく立派な穂をつける。どうせ目立つほどに大きいなら、地味な色よりも派手な色がいい、というわけだ。今後、ほかのアマランサスと混ざらないように、交雑しないように注意を払えば、畑が一面赤い穂で染まるのだろうか。楽しみ。
 アワは埼玉在来。在来種の種を保存しておられる東京学芸大学の木俣教授に、雑穀発泡酒を共同開発した際、お願いして、2010年に頂戴した。12列の作条を2度けずった後、種を蒔いた。しかし今、雑草と区別できない。気休めを承知で、畝間とみられる部分を刈払いしておくか。
 アワに隣接してキビ。アワ同様に12列、作付けた。キビはこの畑で15年以上前から栽培しているモチ種。当初は雑草対策や雑草管理をなにもせずとも、放任でよくできた。しかし近ごろ、アワ同様に、雑草と競合するようになってきた。これも、畝間とみられる部分を刈払いする予定。
 ヒマワリは何度も種を蒔いたものの数えるほどしか発芽が確認できなかった。ところが、苗床に蒔いたところ、はほぼ100%発芽して育った。間引きせず、徒長しても密生したまま育てて移植した。左から2番目の写真、アワとクローバーの間に2列、ほかの畝を合わせて、およそ300本育っている。この写真では、雑草に埋もれて、まったく確認できない。ヒマワリは生育が早いので周囲の雑草にせり勝って育つはず。
 今季蒔いたヒマワリはすべて採油向き。早稲で背が低い。2011年にビーチャレの大麦収穫祭に霜里農場に蒔いた種を継承。去年収穫した種がまだたくさん残っている。油を搾って見ようか。しかし、どのように搾るか。7トンのプレス力を誇る薪割り機が活用できるのではないかと思っている。とすれば、うまいシリンダーを探さねば。
 右から2番目が金ゴマ。一般にでまわっている品種。これも、たくましい生命力がある。アマランサス同様に放任栽培できるにしても、この13日ころから葉が重ならない程度に間引きを実施。くわえて、17日には土寄せをやった。この時期だけでも、株の周囲の雑草を抑制させるのが狙い。だが、株の周囲の土が露出したままになっている。
 大豆は小川の在来種、青山在来。枝豆で食べると香りよくたいへん美味しい。ここに3列、ほかの畑にも2列蒔いた。大豆は草管理が不可欠。草が繁り、草が勝ると実が付かない。そこで、ここの左1列だけ試しに土寄せを実施してみた。金ゴマ畝同様に、株の周囲の土が露出している。が、株の周囲の雑草の勢いが一時ではあるが抑えられた。
 それにしても、アワ/キビと同類の雑草が増えてきた。ネコジャラシやメヒシバを歓迎しているのも一因か。とはいえ、それは自然に繁茂してきた雑草である。大量の種をおとした彼らは作条を2度けずった後でも、アワ/キビよりもわずかに早く、アワ/キビよりも大量に発芽、生育する。幾度作条をけずっても同じように発芽、生育するだろうと思える。今、ここの畑環境で、この栽培法では、アワとキビが圧倒的多数の彼らに負ける。この対応策のひとつになるだろう、来年こそ、移植栽培に挑戦してみよう。

最初の間引きを実施したアマランサス 雑草と競合。右にヒマワリが二列、その左にアワが12列 東屋を境に左に12列蒔いたキビ 間引きと土寄せを実施した金ゴマ 大豆(青山在来)3列。左の列だけ土寄せを実施

J2012年7月19日 物置の雨漏りを修理(製麦施設/貯蔵庫の建物)−西面−
 物置の雨漏りを修理した。この物置は大方、いわゆる製麦施設の貯蔵庫の建物でもある。なにか歯にものが詰まったような、いいかげんな表現だが、まあ詳細はいいか。
 16日から、この酷暑のなか、屋根の修理である。はかどるはずがない。とはいえ、すでに半分、西面を終えた。
 手抜き工事だった。いや、無知だったというのが正しいか。屋根には表面材(たとえば瓦)を葺く前に防水材料を一面に敷くのが常識。しかし、25ミリ厚の断熱材・スタイロフォームを一面に敷いたから、これが防水材も兼ねると考えて、一つの工程を省略した。しかし、スタイロフォームでは防水できない。接続面が重ならないからだ。
 表面材はおよそ30年前の「コロニアル」を再利用している。当時のものだしここまできても頑強だから、石綿を使用しているはず。だが、コケがびっしり付いているので微小片が煙のように飛散することもないし、吹き付け石綿と違ってこのたぐいは安定型ということだから、と安易な考えで再再利用。
 左写真の野地板。変色している部分が雨漏り跡。腐っているところは触るとグズグズに砕けてしまう。工事は釘で止めてある表面材(グシとコロニアル)を剥がす→すると断熱材がむき出しになる→断熱材の上に12ミリ厚のベニアを張る→ベニアの上に防水材(アスファルトルーフィング)を張る→表面材を張りなおす、という工程になる。右写真は西面を終えた段階。この時期、屋根工事はつらいので、雨漏り量の少ない東面は涼しくなってからおこなう。
 ところで、雨漏りは96年、建てたときからあった。西面の雨漏りだけもなんとかしたいと16年間、この暗記力の乏しい頭の記憶域の一部を常に占めていた。にもかかわらず、これまで修理を手がけようとする心の余裕がなかった。いま、それができる。そういう余裕がうまれてきているのだろうか。それとも製麦施設の貯蔵庫を完成させねばならないという思いが後押しするのか。どのみち、16年間保持していた記憶域の一部が開放されて身軽になったわけだ。こんな事象がここのところいくつか発生している。いいかえれば、わずかに一歩だが、ユメの百姓生活に近づきつつあるのではないかと思う。

雨漏りが確認できる野地板 断熱材の上にベニアを張る この上に防水材(アスファルトルーフィング)を張る 防水材を張った 表面材を載せた

J2012年7月12日 製麦施設と製麦システムづくり 実施のウェブページを更新
製麦施設
  電気工事2010年11月5日〜12月8日
  給水工事2010年5月29日〜7月中旬
  廃水工事2010年7月16日
  建物工事2010年2月中旬〜9月14日
  パイプハウスの設置工事2012年3月6日〜4月9日
製麦システム
  選別装置2010年6月29日〜2011年3月26日
  浸麦発芽装置2010年10月22日〜2011年12月30日
  乾燥焙燥装置2010年9月16日〜2011年11月21日
  根掻き装置2011年3月26日〜
貯蔵庫
  銅管配管2010年4月13日〜18日
  室外ユニット改造2010年4月16日〜29日
  建物工事2010年5月2日〜15日

 なお、当該ウェブページの内容は大方、このトッピックス欄に羅列した製麦施設と製麦システムづくりにかかわるスナップ写真と拙い説明文を抜粋して、日付順に並べなおしたにすぎない。


J2012年7月5日 ウリ類の着果まっさかり
 写真上段左からスイカ、ピーナッツカボチャ(バターナッツ)、クリカボチャ、韓国ズッキーニ。これらはスイカを除くいずれもが、これから日がつまる頃まで長期間、次々と着果する。
 下段左から細長緑果種のズッキーニ、以下はウリ類ではないが着果まっさかりのブラックチェリートマト、ピンクの花が咲くトウモロコシ(ゴールデンバンタム系)のめしべ、ついでに麦莢残骸を横切る小さなクワガタ。
 ところで、自給農場では例年、梅雨時が大型ウリ類の着果の最盛期。ちまたでは降雨があると着果しにくいという。それは人工授粉が不可欠な場合だろうか、人工開発品種のおとしごだろうか。自給農場のウリ類は大方が自家採種なので自然交配のもつれが効して野性的な繁殖力を備えているのか。雑草のなかで生息している多様ないきものの仕業か。ともかくこの時節にあっても次々と着果する。大型ウリ類は日に日に大きくなる。その姿をおうのはすなおに童心の楽しみ。

着果したスイカ 着果したピーナッツカボチャ 着果したクリカボチ 着果した韓国ズッキーニ
着果した細長緑果種のズッキーニ 色づき始めたブラックチェリートマト ピンクの花が咲くトウモロコシ(ゴールデンバンタム系)のめしべ 麦莢残骸を横切る小さなクワガタ

J2012年7月1日 自然力の麦類2012年を掲載
 この欄に羅列した2012年収穫の麦類にかかわるスナップ写真と拙い説明文を抜粋して、日付順に並べなおした。